私と父と仕事

デザイン系の専門学校を出たものの、なかなか思うような仕事に就けずにいた私。ある日ふと、カメラマンとして仕事をする父の姿を見て、カメラマンでもやってみようかと・・(笑)。小さい頃は、父の撮影のモデルになって雪の中でポーズをとったり、ごく自然にそんなことをしていたせいか、クリエイティブの世界には興味があったものの、カメラマンになろうと思ったのは、実は専門学校を出て、しばらくしてからでした。
父の仕事を見て思ったのは、一生できる仕事があるっていいな、と思ったから。鶴岡生まれ、山形育ちの父は、山形から東京の会社でカメラマンを数年勤めた後、仙台で写真事務所を構えて、二十数年。今も現役バリバリのカメラマンです。

MY WORKS

現在私は、カメラマンである父や、他のカメラマンの方についてアシスタントをしたりしています。また、ジャンルはさまざまですが、主にファッションスナップや雑誌取材のカメラワークを担当。仕事も少しずつ増えてきました。
右下の写真は、nocolierさんの「歯ではない」という作品を撮影したもの。nocolierさんは、可愛いオブジェが得意な陶芸作家で、私の学生時代からの友人です。ノコさんの作品を撮影し、作品とその写真とのコラボレーションで、これまで何度か、仙台市内で作品展を開催しました。他にも、仙台で活躍しているデザイナーの方の作品を撮影したりしています。これからもそんな形で、クリエイターの人たちとつながる活動をしていきたいと思っています。
父から譲り受けたCanon 5Dのカメラ。カメラも次々と新しくバージョンアップされるので、ついていくのが大変!今度Mark3が出るので、ぜひ購入して、動画にもチャレンジしたいと考えています。
門山 夏子/門山隆写真事務所
仙台生まれ。仙台育ち。専門学校創表現研究所estデザイン系ファインアート学科卒業後、カメラマンである父・門山隆に弟子入り。カメラマンとして活動する一方、クリエイティブな活動にも関わる。
「気仙沼夜景」 撮影:門山 隆

復興への想い

左は父が以前撮影した、震災前の気仙沼の夜景です。この写真は、「宮城の思い出写真集-海と風と町と-」という本にも掲載されました。この風景がすっかり失われてしまったなんて、今でもまだ信じられない気持ちです。
今年のお正月には、荒浜の被災した浜辺へ行って、その風景もカメラに収めてきました。そうした被災地の写真は、自分のホームページはもちろん、写真の共有を目的としたコミュニティサイト「フリッカー(Flickr)」
http://www.flickr.com/photos/natsukado_beya/にもアップしています。かつてはサーファーで賑わったこの場所に、笑顔の戻る日が来ることを、心から願っています。
どんなことができるかわかりませんが、これから少しでも復興の一助になるような活動もしていけたらと考えています。
「歯ではない」 撮影:門山 夏子